小学生で現れやすい“境界知能(グレーゾーン)の学習のつまずき”10選|早期発見のポイントと家庭でできる支援

境界知能(IQ70〜85)の子どもは、小学校の学習が本格化する小学2〜4年頃から学習のつまずきが目立ち始めることがあります。

「努力不足なのでは?」
「家で教えても理解してくれない…」

と感じてしまいがちですが、実は脳の特性による“学び方の違い”から生まれるつまずきであり、早期に気づけば、支援次第で大きく伸ばすことができます。

この記事では、実際によく見られる境界知能の子の “学習のつまずき” 10パターンと、その背景・対策をわかりやすくまとめます。

このサイトでは、「境界知能」を整理の軸として使い、「グレーゾーン」は広がりを持たせる言葉として使っています。どちらも、線を引くためではなく、考えすぎないための言葉です。


◆ 1. 境界知能の子に見られる“学習のつまずき”とは?

境界知能は、一般的には

• 生活や学習の一部に“苦手さ”が出やすい層
• IQ70〜85
• 明確な障害ではない場合が多い
(自治体によるが、IQ70以下、もしくは75以下のどちらかが手帳取得可能)

を指します。

普通級で学ぶ子がほとんどですが、抽象的な理解・読解・計算の複雑処理が苦手になりやすい特徴があります。

そのため、小学生のうちは特に

• 説明の理解
• 手順の保持
• 文章の読み取り
• 計算の混乱

が起こりやすくなります。


◆ 2. “境界知能のつまずき” 10パターン

以下では、代表的な10個のサインを紹介します。


① 文章を読んでも内容が理解できない(読解力の弱さ)

文章を“音として読む”ことはできても意味をつかむ力が弱いことがあります。これは、ワーキングメモリと呼ばれるものが小さいから。ワーキングメモリとは、短期記憶・行動記憶と呼ばれ、何かをやるときに、一時的に覚えておく記憶のこと。
下記のような状況が考えられます。

• 「主人公の気持ち」を答えられない
• 誰が・何を・どうしたを取り違える
• 文章題が読めない

▼家庭でできる支援

• 一緒に音読して「要約」を会話で確認する
• 一文ごとに区切りながら内容を整理
• 読めたら褒める(理解度は問わない)


② 計算はできるのに文章題が解けない

境界知能の子が特に苦手とするのが文章題の理解・情報整理です。これも、①と同じ。必要な情報を取りながら、読むことができないのです。

• 問題文の状況をイメージできない
• どの式を使うか判断できない
• 文章のどこが大事かわからない

▼家庭でできる支援

• 絵や図に書き起こす
• 問題文を「短く要約」してから解く
• 計算問題と文章題を分けて練習する


③ 漢字がなかなか覚えられない

漢字の“形の記憶”が難しく、翌日には忘れてしまうことが多いです。

私の子供は2人とも境界知能です(IQ72と73)。そして、下の子供が書いた文字を見ると、まさに「形」を覚えるのが大の苦手です。

▼家庭でできる支援

• 1つを数日かけて定着させる
• 1個1個丁寧に覚える
• 1回あたりは短く、ただ回数は多くして、長期記憶にする


④ 文章を書くと内容が飛ぶ・話がまとまらない

作文や日記で見られます。これは、日常会話でも同じ状況が出てきます。

私も家族で食事をしていた時、Aという話題で話をしていて、それが終わってBという話題に入ってしばらくしたところ、長男は、まだAについて話を始めたことが多々ありました。

ほかの人が終わったとしても、その子にとっては、まだ続いていることが多々あるのです。

• 文章が途中で終わる
• 話の順序がバラバラ
• 主語・述語が抜ける

▼家庭でできる支援

• テンプレート(誰が/いつ/どこで/何を)を使う
• 箇条書きから文章に広げる
• 短い文章でOK


⑤ 授業スピードに追いつけない

境界知能の子は処理速度がゆっくりなことが多く、

• 板書が追いつかない
• 説明が終わるころにメモを書き終える
• 宿題の量が負担

となりやすいです。

私の子供も、境界知能と分からなかったとき、10分で終わる宿題に2時間かかっていました。この時には、もう「この子はなんかおかしい」と認識していた記憶があります。

▼家庭でできる支援

• 宿題は、親の手助けで終わらせるのも、あり
• 家庭学習は「短時間×固定ルーティン」


⑥ 手順を覚えられない・行動が抜ける

算数や理科の“手順のある学習”でつまずきます。
算数は公式の手順。公式を2つ以上使う応用問題は壊滅的です。
理科は実験などが、該当しますね。

• 繰り上がり・繰り下がりを忘れる
• 理科の実験の方法を間違える
• 社会の資料読み取りが苦手

▼家庭でできる支援

• 手順カードを作る
• 「見れば分かる」状態にする


⑦ ノートが汚い・字がバラバラ

視覚性の弱さや運筆の苦手さが影響します。先ほどお話ししたワーキングメモリと同じ。何かをやりながらの記憶が苦手。しかも、文字自体も覚えられないので、文字を書くこと自体、かなり脳に負担をかけています。

▼家庭でできる支援

• マス目の大きなノートを使う
• 色ペンを使って見やすく
• 完璧を求めない


⑧ 忘れ物が多い・提出物が出せない

ワーキングメモリが小さいため「覚えておくタスク」が苦手です。

うちの子供も、これが多かった。提出物自体を忘れることがあり、何度、私がやったことか、、、と記憶しています。

▼家庭でできる支援

• チェックリスト化
• 持ち物は“家の定位置”を作る
• 前日準備ではなく“当日の決まったルーティン”に移行


⑨ 集中力が続かず、すぐ疲れる

境界知能の子は学校での“情報処理”で非常に疲れています。家に帰ってきたあとは、疲れて、その後の宿題は難しいのです。

▼家庭でできる支援

• 勉強は10〜15分でOK
• 夜より朝学習のほうが効果的
• まず“始める”ことを目標にする


⑩ テストで時間が足りない・ケアレスミスが多い

理解ではなく“処理速度の遅さ”が原因のことも多いです。これも、何かを気を付けながら、計算するというワーキングメモリと関係がある。だから、点数が伸びないのです。

▼家庭でできる支援

• 「簡単な問題から解く」練習
• 見直しの時間を作る
• できない問題は、捨ててもOK

◆ 3. 小学生の段階で気づくことが最強の支援になる

境界知能の困りごとは、「気づかれないまま中学生になる」ことで深刻化します。
でも——
小学生のうちに特徴を理解し、学習方法を“その子に合わせる”だけで、驚くほど楽になります。

• つまずきは努力不足ではない
• 叱っても改善しない
• “やり方”を変えることで初めて力が出る

これを覚えておけば大丈夫です。

私の子供も、上の子供が中学2年生で診断されました。小学校の時に診断されていれば、もっと違った対策ができていました。

例えば、小学校から通わせていた塾は絶対にやらなかった。この時も、子供はかなりつらい状況だったみたいです。さらに、通わせていた月謝なども無駄となってしまいました。

もし、あなたの子供が、この10個の特徴があるなら、IQテストを受けさせるべきです。


◆ まとめ

小学生の境界知能の子に見られるつまずきは、
理解の遅れではなく学び方の特性の違いです。
だからこそ、

• 言葉で説明しすぎない
• 手順を見える化
• 短時間学習
• 音読や図示でサポート

こうした工夫が非常に効果的です。

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