境界知能と診断されたあの日|保護者が感じた不安・ショック・受け入れるまでのリアル

はじめに

「境界知能(IQ70〜85)と数値が出ました。」

この一言を聞いた瞬間、胸の奥がぎゅっとつかまれるような感覚になる保護者は少なくありません。

私も同じ。「下の子供がIQ73と言われた日。そして、上の子供がIQ72と言われた日の事を。」

その日を境に、

• 将来への不安
• 自分を責める気持ち
• 子どもへの心配
• 説明しづらい複雑な感情

が一気に押し寄せてきます。

しかし、そこから多くの家庭が“受け入れていくまでの道のり”を歩んでいきます。
この記事では、実際に多くの保護者が語った

  • 「診断を受けた日のリアル」
  • 「その後の心の変化」
  • 「受け入れるまでの流れ」

を丁寧にまとめています。


1.「境界知能」と告げられた瞬間に多くの親が感じること

◆ 1)ショックと混乱

医師や心理士から説明を受けたとき、真っ先にやってくるのは“頭が真っ白になる感覚” です。

• そんなはずはない
• うちの子が?
• もっと早く気づけたのでは
• 将来はどうなるの?

情報が一気に押し寄せ、うまく整理できなくなるのは自然なことです。


◆ 2)「この先どうなるの?」という恐怖

境界知能は診断名ではなく“特性の説明”ですが、
「障害なの?」「一生このままなの?」
と不安を感じる保護者は非常に多くいます。

なんとなく「治らないと確信する予感」と「もしかしたらよくなるかも」という勝手な希望で、心がぐちゃぐちゃになりますよね。

◆ 3)自分を責める気持ち

多くの親が口を揃えて言う言葉があります。

「もっと早く助けてあげられたら…」
「ちゃんとした頭に産んであげられたら」

しかし、境界知能は、外から分かりにくい特性であり、家庭で気づくのは決して簡単ではありません。


◆ 4)涙が止まらない

診断直後、安心感とショックが混ざり合い、帰宅してから涙が止まらなくなる親御さんはとても多いです。
涙は弱さではなく、“受け止めようとする力”でもあるのです。

私の妻も、診断された後、車の中で泣いていました。

2.診断後に起こる「心の変化」

多くの親は以下のような流れを辿ります。

● ステップ1:否認

「まだよくわからない」「なんとかなるかもしれない」と思います。私もその一人。

いや、本当はわかっていたのかもしれません、変わらないと。
それでも、何か手はあるのでは、そう思うのです。

● ステップ2:怒り・戸惑い

「なぜこんなことに」
「誰も気づいてくれなかった」と怒りや戸惑いが出てきます。

もちろん、私もそうでした。「なぜ自分の子供なんだ」と。

● ステップ3:悲しみ

「子どもがつらい思いをしてきたことが悲しい」
「あんなかわいい子供に、こんな重い十字架を背負わせてしまった。」
「これから、将来どうするんだ」

こういった気持ちがそのあとにわいてきます。

● ステップ4:理解が進む

「どういった特性があるのか」
「ほかにどれくらいの人が、境界知能なのか」
「何か、支援的なものはあるのか?」

こういったことを調べ始めます。何をしないから、何も始まらない。子供は、今も、そして明日も生きていく。生きていかなければならない。

だからこそ、自分も子供の力になりたい。そう思うのです。

● ステップ5:受け入れ

「この子のペースで良い」
「強みもちゃんとある」

今度は、子供のいい点を見ていこうと思い始めます。こうなると、境界知能のことも、自分の中で消化し始めるのです。

この5つの段階は、順番は前後しますが、自然なものです。


3.受け入れを妨げる「3つの思考パターン」

◆ ① 完璧を求めすぎる

「普通にできるはず」と思うほど苦しみます。
そもそも、私自身も、あなたも、ほかの人と色々な差がある。
それと同じ。だから、完璧なんて、そもそもないと思いましょう。

◆ ② 周りの子と比較する

比較の癖があるほど、受け入れが進みません。
確かに、ほかの子供は全員出来て、自分の子供だけできない状況は、本当につらいですよね。でも、そういったこともある。あなたの子供のことだけを考えてあげましょう。

◆ ③ こうなったのは“親のせい”だと思う

境界知能となったのは、私のせいだ。もしくは、夫のせいだ、妻のせいだ。と思うのはやめましょう。自分の、または夫や妻の責任だと思うことは、確かに理解できます。子供のせいではないから、親のせいだと思う。当然ですよね。子供に罪はありません。

誰も悪くない。誰のせいでもないのです。


4.夫婦で受け止め方が違う理由

父と母で

• 感情の出るタイミング
• 理解のスピード
• ショックの深さ


がまったく違うのはよくあることです。

母は「感情→理解」
父は「理解→感情」

という順番になるケースも多いため、ズレたように見えるのです。


5.誰に伝えるべきか問題(学校・親族・職場)

◆ 1)学校に伝えるメリット

学校に伝えるメリットは多くあります。なぜなら、保護者から特性を言われた方が、学校側も安心するからです。たとえば、下のようなメリットがあります。

• 配慮を受けやすい
• 宿題の量の調整
• 先生の声かけが変わる

これだけで、私たち親も安心できます。

◆ 2)親族に伝えるか

価値観が強い家庭では、「甘やかしている」という誤解もあり得ます。
無理に伝える必要はありません。必要な範囲でとどめても問題ないのです。

◆ 3)職場は「必要なときだけ」

職場でも、タイミング、どこまで伝えるか、なかなか難しいですよね。

ちなみに私は、課長と同僚何人かにはお伝えしています。何かあったら、早退など優先する必要がありますからね。信頼できる人にはお伝えしたほうが、気も楽だったため、こうしました。
1つの参考にしてください。


6.診断後すぐに動くべき支援

以下は“今すぐできる支援”として非常に効果があります。

◆ ① 学習のハードルを下げる

やはりつらいのは、学校の授業になります。ここで、ハードルを下げてあげましょう。

少しだけ行う、スモールステップの学習
親がしっかりと宿題を見てあげる
時間で区切る

◆ ② 日常生活の“段取り”を視覚化する

忘れ物など、日常生活にも影響が出るため、目で見てわかるようにしましょう。

• 朝の支度リスト
• 学校準備のチェック表
• 生活ルーティンの見える化

親自身のサポートも、必要になるかと思います。

◆ ③ 感情のフォロー

診断直後は子どもも不安を抱えています。「あなたはあなたのままで大丈夫」という肯定が非常に大切になります。

私も子供に伝えました。その時に、授業でついていくのが大変かもしれないが、宿題などのフォローはきちんとお父さん、お母さんがするからな。と言いました。


7.焦らなくていいこと

診断後、親が焦りやすい行動があります。

• 完全に理解しようとする
• 今すぐ成績を上げようとする
• 発達障害との違いを完璧に把握したい
• 進路の不安を一気に解消したい

境界知能は「今すぐ解決できないタイプの特性」です。
焦るより、ゆっくり環境調整をする方が、はるかに効果的です。


8.心が軽くなるセルフケア

◆ ① 感情を書き出す

悲しみ・怒り・不安…
どれも正常な反応です。

ただ、それを声・表情には出せません。だから、書きだしましょう。スマホのメモ機能を使ってもいいですよ。

◆ ② 同じ立場の親の声に触れる

「自分だけじゃない」と感じることが心の支えになります。

まさにこのサイトがそれです。私と、あなたは同じなのです。

◆ ③ 小さな成功を見つける

「昨日より早く起きられた」
「提出物が出せた」
これだけでOKです。ほかの人に比べたら、小さなこと。でも、あなたの子供にとっては大きな一歩です。

◆ ④ 子どもの“強み”を見つける

境界知能の子は

• 優しい
• コツコツ型
• 素直
• 努力家

という特徴が多く、これらは大きな武器になります。

あなたの、そして私の子供には、良いところがたくさんあります!


9.診断の日は「スタートの日」

診断された日、涙があふれたとしても、その涙は“終わり”ではなく、家庭の支援が始まるスタートライン です。

境界知能は、環境・教え方・理解の仕方によって、子どもの自信に大きく影響します。

あなたの感じた不安は、「この子の未来を大切にしたい」という強い愛情の証。その気持ちこそが、子どもにとっての最大の支援になります。
私とともに、歩みましょう。

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